-- その頃、BULLは活動してたんですか?
SASAMORI 僕がやっていたバンドはほとんど動いてなくて、年に1、2回ぐらいしかライヴもやってなかったんですよ。もうひとつバンドのサポートをやっていたけど・・・声をかけてもらったから、やるしかないでしょ!と思いました。個人的に昔からメロディックも好きでしたからね。誘われたときはめっちゃ悩んだけど・・・「やりたいことは何なの?」と聞かれて。
YAMAKEN それは言った気がする。おまえ、なにをやりたいんだよ!って。バンドっす!と言うから、当時婚約してたんですけど、ウチはそういうのないから、破棄しろ!って。
-- ええっ!(笑)。
SASAMORI はははは。破棄しました。まあ、いろんなタイミングが重なったんですけどね。婚約してから5、6年経ってたんですよ。さあ、バンドをがっつりやろうと思ったときに、ライヴハウスで働いていたけど、その給料じゃ結婚させられないよって、向こうの親にもプレッシャーをかけられてて。でも俺はバンドをやりたいし、音楽に携わりたいから。これ以上、待たせても悪いから終わりだ!って。
YAMAKEN イケてるっすよねえ(笑)
SASAMORI 向こうの親には謝りましたけどね。
-- YAMAKENはSASAMORIさんのバンドに対する姿勢を見たかった?
YAMAKEN いや、俺に彼女がいなかっただけです。俺が曲を作ってる間にイチャイチャされたら、たまんないじゃないですか(笑)。
-- では、スタジオで合わせたときの感触は?
YAMAKEN 良かったですよ! 比べる対象がトノになるけど、トノはポップス向きのドラマーだったんだなと。SASAMORIはビートがどパンクなので、これは面白くなりそうだなと。
KIKUO 同じですね。タイプが全く違ったから。
-- SASAMORIさんはどうですか?
SASAMORI 本物だ!って(笑)。
YAMAKEN は?
SASAMORI ただのお客さんというか、聴いてる側だったんで。バンドで初めて合わせたときは、初めてコピバンをやったときの感覚に近かったです。ブチ上がりました(笑)。
-- SASAMORIさんから見たDRADNATSの印象というと?
SASAMORI 由緒正しきメロディック・パンクをずっとやってる印象ですね。ヴォーカルの声にもクセがあるし、コンピに入っても一発でわかりますからね。やばいバンドだなって。
YAMAKEN SASAMORIとスタジオに入ったのが一昨年の6月で、その頃トノはまだ抜けていなかったんですよ。俺らはトノとSASAMORIの2人と別々でスタジオに入っていたから、キツかったよね?
KIKUO そうっすね(笑)。
SASAMORI 昼夜でスタジオに入ってたと言ってましたもんね。
YAMAKEN モチベーションの保ち方も難しかったし、ビート感も全然違ったから。
KIKUO トノも気を遣っていたし・・・。
YAMAKEN 「新しいドラムの奴はどうなの?」みたいな話も全くしなかったからね。
KIKUO あいつ(トノ)のスイッチが切れて、どんどんヘタになっていくのもわかったから。
YAMAKEN ははははは。
KIKUO 本人も自覚してると思うんですけどね。だから、ディスじゃないですよ(笑)? 終わりが見えている人と、ここからスタートする人とは違いますからね。
Vol.02へ続く
Interview By 荒金良介