COUNTRY YARD Best Album [ Greatest Not Hits ] Release Interview

Interview Vol.02

-- そして、晴れてSTEP UP RECORDSから『Modern Sounds』がリリースされます。

RYOSUKE いや、その前に一枚シングル(2010年5月リリースの『TURN UP THE SUN E.P』)があるんです。まず自分たちで(自主で)出して、完結させてから、うちから出そうってなったんですよね。

Sit ただ、音源を出したからどうなるっていう期待すら持っていなかったんですよ。STEP UP RECORDSから出して何が変わったかっていうと、いろんな人と出会えた。「1997」に出たり、先輩と出会ったり、先輩が気に入ってくれたり。そういう方がデカかったんじゃないんですかね。音源が広げていったっていうよりは、RYOSUKEさんの周りの人たちとSTEP UP RECORDSで知り合って、そういう人たちがまたいろんな人たちと繋げてくれたっていう。その一連の流れが、今の自分たちを作った気がします。その頃に参加したSTEP UP RECORDSのツアーは、RADIOTS、チェリコ(THE CHERRY COKE$)、MEAT BUNS、エレサマ(ELECTRIC SUMMER)が一緒で、俺らが一番年下だったから、めちゃくちゃ緊張しました(笑)。

RYOSUKE マジ、喋らなかったからね。

Hayato 楽屋使わなかったよね。

RYOSUKE チェリコの女の子二人にビビってたからね。「バンドに女の人がいる!」って(笑)。楽屋にもいないし、打ち上げも「ウス……」みたいな感じで、行けよ!って(笑)。

Sit 自分的には、普段話していなかった人たちと、いきなり接するようになったんで、勘ぐっていましたね。

-- STEP UP RECORDS以前は、同世代やローカルの仲間が多かった?

Sit そうですね。

-- RYOSUKEさんは、COUNTRY YARDの扉を開け放ちたかったからこそ、いきなりハードなツアーに誘ったんですか?

RYOSUKE COUNTRY YARDはポンってそこに投げても、ライブがはじまったらできるって思ってた。対バンの経験値がないだけで、ライブの経験値は、俺ら世代と変わらなかったと思うし。だから「1997」や、STEP UP のツアーに参加して、対バンする相手さえ変えていけば、勝手に彼らは成長するだろうなって。Akiraに言っていたのは、こういうことはそっち(某メジャーレーベル)にはできない。でも、うちはできる。むしろ、それしかできないかもしれないけれど、そこが俺は大事だと勝手に思っちゃってるって話していて。例えばあの頃、300円CDとかも流行っていたけど、俺らは、そんな安く売っちゃうの?って話をしていて。COUNTRYは自主の『TURN UP THE SUN E.P』を2曲入り1,000円で売るってなって「高くないですか?」っていう意見もあったんだけど、よきゃ売れると思ったし、そもそも、どっかのレーベルに所属しないとやれないみたいな感じもどうなの?って。みんな、レーベルに所属するために必死になっていたじゃん。どんどんCD-Rを渡してくれるバンドもいて……いや、嬉しいけど、その前に(バンド自身が)やれることはあると思うよって思っていたんだけど、COUNTRYは自分らでそれを整理してやれていたんだよね。ただ、地盤がないバンドだったと思うから、CDっていう名刺は作って、まず横の友達を……言い方変だけど、つぶしていきましょうと(笑)。で、次にCDを出す時は俺ら世代、ちょっと上もつぶしていくっていう。そういう段階を踏むうえで、STEP UP のツアーは都合がよかった(笑)。COUNTRYのために組んだような感じだったから。YOSHIYAさん(RADIOTS)にも「面倒見てください」って言ったら、「オッケー!」みたいな(笑)。KAT$UO(THE CHERRY COKE$)も「いいじゃんいいじゃん!」って言ってくれて。

-- 制作に関しては、どうだったんですか? お話を伺っていると、音楽的な信頼はそもそもあった感じがしますけど。

RYOSUKE うん。チェリコとか、ホル(HOLSTEIN)は……途中からなくなったけど、音源出す前にプリプロ聴いたり「この曲どうしましょう?」とか話すこともあったんだよね。でもCOUNTRYはポンって(任せる)感じだった。Sitも、よっぽど困った時じゃないと俺に訊いてこなかったし。俺もどんな曲ができるかはわかんなかったけど、全然心配はなかった。