Interview Vol.03
-- 今回の収録曲はどういう基準で選んだんですか?
サワダ バラエティ豊かな、聴き応えのある感じにしたいなと思って。サスフォーのいろんな面がわかると思います。
デニス 俺は「ヨンヨンゼロ」を作曲したんですけど、そのときちょうどチャゲアスにハマってたからそういう曲をつくろうと。
ワシヤマ 最初のキーがAなんですけど、Aって周波数が440ヘルツなんですよ。だから「ヨンヨンゼロ」。クソテキトー。
サワダ 3曲目の「97.9hz」もね。
ワシヤマ 最初に出す音がローGで、これも周波数が97.9ヘルツなのでそういうタイトルになりました。
-- 曲タイにそこまでこだわりがないんですか?
サワダ 曲によりますね。「GIANT STAMP」はけっこうこだわって付けたし。
ワシヤマ この曲は世の中にないフレーズにしたいっていうことで捻り出しました。
サワダ でも、自然と名は体を表すみたいな感じになったよね。アメリカに行く前に書いた曲なのに、俺らがアメリカ行ったときのテーマソングみたいになっちゃった。
-- ああ、確かにそんな感じの曲ですよね。
ワシヤマ 本当は俺がローンを組んでビンテージギターを買ったときの曲なんですよ。だから、<クソデカい契約印>っていう意味のタイトルになってる。
サワダ 「ちょっと気になって覗いてみたらもう戻れないぜ」っていう歌詞は、ビンテージギターショップに入った瞬間のことです。
ワシヤマ そのギターは150万したんですけど、ローンが通ったときに冷や汗をかいた感じを表現したくて。ハンコ自体は小さいんだけど、俺にとってはすげえデカく見えたっていう曲です。今回はアルバム全体的には曲の幅が広いし、つくってるときはだいぶリスナー寄りの感覚になってたので、次に出すときはもっとエゴを出したいなと思ってます。今回はちょっと甘いかな。
サワダ 甘いよね。優しくしちゃったね。
デニス 「これがSuspended 4thです……今のところは」って感じです。
サワダ でも、いい曲揃いだよね。
-- 「ヨンヨンゼロ」とか「think」のようなミドルの曲は、メンバーと話し合ってアレンジするんですか?
ワシヤマ いや、俺が書いた曲は全部初見の状態でメンバーに渡してるんで、なんにも話し合ってないです。
デニス どの曲もそうです。
ワシヤマ 一回聴いてもらって、「じゃあ、よろしく」みたいな。
デニス このアルバムは違いますけど、時々あるのは、レコーディングの日の朝5時に曲が上がってきて、「ええ~」って思いながら録ったテイクが使われるっていう。
ワシヤマ でも、そういう対応力も音楽業界で生きていく上では絶対に必要な能力だと思うから、そこも見越してやってるッス。
-- アッパーな曲だけではなく、ミドルな曲もメロディがよくてしっかり聴かせられるっていうのが恐ろしいですね。
ワシヤマ むしろ、こういう曲のほうが得意かもしれないですね、フクダくん以外は。
フクダ 俺はこういう音楽を通ってきてないから、むちゃくちゃ苦手です。無理やりレベルアップさせられてる感じです。
サワダ でも、今回のアルバムの聴きどころはベースなんですよ。ベースしか耳に入ってこないぐらいフレーズが印象的で。
ワシヤマ ギターいらんやん、みたいなね。
サワダ マジで。どんどん俺がラクになる。
フクダ どんどん俺がしんどくなる(笑)。
ワシヤマ このアルバムの曲を演奏するのが一番しんどいのはフクダくんだと思うよ。
フクダ 本当にしんどいよ。
サワダ 早くライブでやりたいね!
フクダ 俺はやりたくねえ!