Interview Vol.03
-- そして、初の全国流通盤となる『GIANT STAMP』が7月24日にリリースされますが、これはリリースが決まる前から制作してたんですよね?
ワシヤマ そうですね。レコーディングは4月末には終わってて。
-- サスフォーの曲は、ストリートでやることを前提につくってるんですか?
ワシヤマ もっと言うと、ストリートでやることを前提に曲をつくって、CDにして、それがライブで変わっていくことまで考えてます。ストリートで演奏するためにつくってるんじゃなくて、ストリートで成長させるためにつくってる。
サワダ CDに入ってるのは、あくまでもプロトタイプって感じです。
ワシヤマ 普通のバンドだったらCDに入ってるのがゴールって感じだと思うんですけど、うちはそこがスタート地点。
サワダ そこから熟練度を上げていく感じ。
ワシヤマ そうそう。今の時代って曲をぼんぼん書いて、それをライブでやって、次のアルバムをつくって、みたいな流れだと思うんですけど、それには違和感があって。曲は育てていくほうが楽しいでしょうっていう気持ちで毎回つくってます。
-- 世間で一番多く聴かれるであろうCD音源のイメージから、ライブでの演奏が離れていくことに全く躊躇がないと。
ワシヤマ それが芸術性だと思ってるんで。
-- あと、サスフォーの曲はどこを切り取っても飽きさせない工夫がしてありますよね。
ワシヤマ まさにストリートですよ。サタニックでもセットリストは決まってたんですけど、3曲目に急遽「ストラトキャスター・シーサイド」を入れたのも、それと似た感じなんですよね。
サワダ 本当はもうちょっと難しい感じの曲をやる予定だったんですけど、ライブ中に変えることにして。
ワシヤマ あのとき、急遽「ストラトキャスター・シーサイド」をやろうとしたマインドがそのまま作品にも出てるんだと思います。ここで中だるみするぐらいならセットリスト変えたほうがいいでしょ、っていう。
-- それはワシヤマさんが指示するんですか?
ワシヤマ まあ、自分が指示はしてるんですけど、みんなも同じことを思ってるんですよ。
デニス 「こっちもそのつもりだったし」みたいな。
ワシヤマ あのときもみんな準備できてたもんね。
フクダ 俺もスラップする用のエフェクター踏んでたもん。
-- まさに阿吽の呼吸ってやつですね。あと、アルバムを聴いて思ったのは、4人全員が主役だなと。
ワシヤマ それはずっと狙ってるッス。
サワダ 「アベンジャーズ」みたいな。みんなヒーロー。
デニス 自分が一番敵を倒したいってみんな思ってる。
ワシヤマ そういうふうにしておけば、いつSusepended 4thが終わってもみんな食っていけると思うんで。
-- そこまで考えてるんだ。
ワシヤマ そこでしかない。
デニス アラフォーになって「ストラトキャスター・シーサイド」はできない。
ワシヤマ やれん! やれんやれん!
サワダ やれんなぁ~。
デニス ボサノバアレンジでしかできないッス(笑)。
ワシヤマ 「あいつら、丸くなったなぁ」つって(笑)。だから、個々の力があるほうがバンドとしての息は結果的に長くなるのかなと。