K “We”かよ、みたいな(笑)。
--“You”じゃない(笑)。
K そう(笑)。
A マヤ文明が人間のスタートだと思ってるんで。彼らが作った物で僕らは生きてるんですよ。
K この話、長いよ(笑)。
--最初から英語であげたの?
A いや、最初は日本語であげて、(Ken Band の)ミナミさんに英語にしてもらって。それで、ミナミさんに渡す前に部分部分で「こっちの単語の方が良くない?」っていう話をケンさんとして。
K おかしかったのがさぁ、歌詞に出てくる“ラモンの木”は英語で“ramon trees”なわけよ。そこを「ramonesって言っちゃダメっすかねぇ?」って(爆笑)。 「ダメだ」っつって(笑)。
一同 (爆笑)
--歌詞の話で言うと、「Shake Down」がドンズバで。
K ……どんな歌詞だったっけ?(笑)
--政府なんて…
K ああ。俺も、ハイスタだのKen Bandで政治的なメッセージを出したりしてるけど、どこか無力感もあったりすんのよ。「これっていつの世も同じじゃん」みたいなさ。そういう、「そこでそれを言っちゃおしまいよ」のところをBBQ CHICKENSだと出せるのね。Ken Bandとかハイスタでは絶対そんなこと言わないと思う。このバンドだから出せる。
--ドキッとくる人が多そうな内容ですよね。あと、横山さんが書く詩としては意外だなって。
K たぶん、俺のイメージにないと思うんだよね。でも、そうやって思う時あるもん。たとえば、事件の報道とかで「最近ひどいねぇ」とかさ、「異常気象だねぇ」とか色んな話があるけど、事件なんて昔の方が残酷だったりするし、異常気象っつったってここ数年に比べての話なんだから、アンドリューじゃないけど、氷河期はあったわけだし、全部普通だと思えばいいんじゃね?って思う自分もいるわけ。……よくこの歌詞拾ってくれたね。
--いや、好きなんですよ。
K 俺もおまえのこと好きだよ。
一同 (爆笑)
K でも、俺にとっては肝心なことでさ。よそで言えないことは自分で言うべきじゃない、そういう打ち出しはしたくないって思うのよ。でも、Ken Bandで言ってもお客さんが受け止めてくれないような、もっと鋭いことをこのバンドだと言える。まぁ、言うのは俺じゃないし(笑)。
--それは自分がボーカルじゃないってところも大きいんですか?
K いや、俺がボーカルやった方が千倍かっこいいと思うよ(笑)。……まあ、そこはあんまり関係ないかな。
--横山さんの中でBBQの存在って変わってきてるんじゃないですか?
K かもね。始めた頃は、“こんなサイドバンドをやっちゃってる”感が強かったけど、今は“横山健”というアーティストの表現のひとつとして大事なのかもしれないね。
--なるほど。こないだ、「ハイスタは故郷だ」みたいなこと言ってましたよね?それで、そのもっと前から「BBQは心の洗濯」って言ってるじゃないですか。その感覚は今も変わらないんですか?
K うん、変わんない。
--なんか、BBQのバンドとしての見せ方が真っ当な感じになってきてるなと思って。ちゃんとツアー組んだりとか。今回はちゃんとプロモーションもやるんですよね?
K いや、そんなにやんないよ。ツアーもこれで最後だし(笑)。
--そうなの?イソちゃん
I これで当分お腹いっぱいになるんじゃないかなと。でも、わかんないっすよ?ツアーに行って帰ってくる頃には「また行きたいね」ってなってるかも。それはツアー中にどんだけハプニングが起きるかにかかってるけど。
K 言葉で端的に表しちゃうとアレなんだけど、Hi-STANDARDっていうのは自分にとって“故郷”であり、BBQ CHICKENSっていうのは“心の洗濯”であり、Ken Bandっていうのは“闘う日常”なのよ。自分の中で、この3つのバンドはそういう立ち位置になったかな。どこも重なっていない。
--それってやっぱりハイスタが動き始めて、自分の中でだんだん整理されてきたって感じなんですか?
K そうね。ハイスタをどう自分の中で落とし込むかっていうのは自分にとってすごく大事なことで、2011年にハイスタが動き始めてからずっと考えていたんだけど、2年かけてハイスタがそういう(“故郷”って思えるような)仲になっていったのよ。まぁ、ハイスタがどうこうってより、いつも考えてることなんだけどさ。でも、BBQは15年にわたって俺にとっての心の洗濯機であり続けてるね(笑)
--イソとホンゴリアンの中ではBBQってどうなの?活動が始まった時とは感覚が変わってるでしょ?
I 案外変わってないですね。むしろ、(アン)ドリューが入ってきてからがより楽しくなってきた。はっちゃんがいた時も楽しかったけど、もっと楽しくなってきた。
K バンド内の役割分担も相当はっきりしてきたかもしれない。最初に、俺がなんでもかんでも曲のアイデアとかを持ってくるじゃない?それを俺はまずアンドリューにぶつけるのね。で、イソはそれに対するご意見番なの。俺とアンドリューで曲の骨組みをあらわにするじゃない?で、出来たところで、「どうかね?イソちゃん」て。で、「かっこいい」「なんかよく分からない」のどっちかに別れるわけ。で、ダイスケはただ見てるだけ。
一同 (笑)。
K そういう風に役割が相当はっきりしてきたかな。
--アンドリューは横山さんが持ってきたネタに対して、どう意見を返すの?
A ケンさんと曲を組み立てていくうちに、自然と俺のアイデアもそこに入って作られていくっていう。俺も聴いてきたのがそういう音楽だから、この過程はすごい楽しい。「ここでこうやってみたらケンさんに“ハンパねぇ!”って言われんだろうな」とか。
一同 (笑)
K そうね。アンドリューはイチイチ説明するからね。「ジャストで合わせない俺のシンバル!」とか(笑)
一同 (爆笑)
A もちろん俺はプレイヤーなんだから、そういうアイデアもなきゃ。言われたまま叩くだけなら俺じゃなくてもできるし。BBQは何しても良いバンドだと思ってるから、言っちゃえば、BBQは俺にとっても“心の洗濯”だと思ってます。
--そっかあ。じゃあ、アンドリューの他の活動にも影響与えてたりするの?
A んー、FULL SCRATCHも心の洗濯だしなぁ(笑)。全部、心の洗濯かなぁ?(笑)
--バンドをやってること自体が心の洗濯なんじゃない?
A かっこよく言っちゃうと、Fuck You Heroesは“故郷”かなぁ。
一同 (爆笑)
--じゃあ、ホンゴリアンは?自分の中でBBQの存在って変わってきてない?
H んー、どうですかねぇ。別にあんまり変わらないですけど。スタジオに集まって話してるのは単純に面白いし。
K レコーディングしてるとつくづく思うけど、この2人(HongolianとI.S.O.)は永遠の素人よ?(笑)
--そうなんだ!
K 本当にただ遊びに来てるって感じ。良いイミでね。だから、プレッシャー感じてないし。イソなんて、「バンドができる喜び」みたいな。いつも口走ってるもん、「弾ける喜び!」とか(笑)。
--でも、結成した頃に比べたら普段の仕事がめっちゃ忙しくなってるわけじゃん、イソもホンゴリアンも。そんな中でずっと続けていくことって……
I 心の洗濯なんじゃない?(笑)
H 仕事とは別なのかな。
--あまり仕事とは思ってない?
H まぁ、やる、やら、やり、やるしかない、みたいな。
--それじゃあ、BBQのジャケのデザインは?
H まぁ、それもやるしかないって感じですかね。
--じゃあ、ギャラは?印刷物のデザイン分だけもらってるの?
H 今まで通り変わらないですよ。やらせていただいてます。
一同 (笑)
--それも不満はない?
H はい。
INTERVIEW BY 阿刀 “DA” 大志
PHOTO BY Teppei Kishida
Part.02に続く...
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