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●全貌が明らかになったemberですが、TSUYOSHIさん自身はどんなバンドだと思ってますか?
「自分にとっては南氏と支えてくれた仲間への恩返しと自らの誓いの音を吐き出す大事な場所」
●遂に完成した1st フルアルバム『New Neighbors』ですが、作り終えてどんな感慨がありますか?
「間違いない作品。絶対」
●ズバリ、アルバムの聴きどころは?
Photo by Yuji Honda
「この作品に込められているもの全て」
●レコーディング期間中、特に印象に残っていることは?
「横山氏と南氏のギターの音を聞いた時、何だか熱く優しい気持ちになれた瞬間。同時に自分の弱さを感じ逃げ出そうとした事」
●BBQ CHICKENSのツアー飛び入りで演った、10月24日の初ライブはどうでした?
「終始小刻みに震え狂っていた」
●では最後に、今後のemberの活動に対する意気込みを聞かせてください。
「感謝を忘れず自分に嘘をつかないこと。支えて頂いている数少ない人の為に」
●1stフルアルバム『New Neighbors』について、率直な手応えはどうですか?
「ぶっちゃけ最初のドラム録ってた時は自分に必死で余裕なくて、ここまでいいアルバムになるとは全く考えてませんでした(失礼)」
●Uchieが特に気に入っている楽曲は?
「お気に入りは一番最初に聴いた「Lie To Me」ですかね。このバンドやりたいって思ったきっかけなので! ポイントはこのアルバム内に一カ所だけ内田の声はいってます! 探してみてください(いじられているだけ)」
Photo by Teppei Kishida
●ember初のレコーディングはどうでした? 特に印象に残っているシーンを教えてください。
「レコーディングは和気あいあいと出来てたんですが、とある曲でRec停止ボタンを押す前に「最後間違えたーー(((°Д°;)))」って言うてたらしく(無意識)レコーディング最終日にまた東京に戻ってきたら聴きなれない声が曲の最後に入ってました。完全にいじられキャラ確定の瞬間です。 あと、ちょいちょいレコーディングを中断して語り出すアンドリュー氏のマヤ文明の仮説が止まらないって小ネタもありました。」
●ところでUchiesはemberってどんなバンドだと思ってますか?
「南さんが長ーいこと構想を練ってやっとこさ動き出した他に類を見ないバンドです」
●10月24日の初ライブは、やはり緊張しました?
「直前まで緊張しなかったのに、袖にいったら震えだしました(笑)。ぶっちゃけどうだったかあまり覚えておりません。飛び入りやったし緊張してたし。オープン前ぐらいからemberの楽屋に健さんがずっといて緊張をほぐしてくれてた……らしいんですが、僕からしたら日本の宝のレジェンドの健さんなんで逆効果でした(笑)」
●最後に、emberの今後に対するUchieの展望を教えてください。
「南さんのemberなんですけど、みなさんの期待というかプレッシャーえげつないのと、EGG BRAINというバンドもやっているのでどっちも忙しいとかの言い訳にはしたくないので頑張ります(笑)。野望としては、今まで俺の事を振ってきた人たちを見返してやる!(って書けってTsuyoshiさんに言われました・笑)
Photo by Yuji Honda
プロフィール未公開のまま11月6日リリースの1stフルアルバム『New Neighbors』から3曲が先行公開され、大きなバズを巻き起こしていたember(エンバー)。そのライヴお披露目もゲリラ的に行われ、BBQ CHICKENS主催「Broken Bubbles Tour」の大阪、名古屋、そしてこの夜の川崎クラブチッタに飛び入り!
1,300人以上のクラウドを前に堂々たるステージを繰り広げた。
ステージに立ったヴォーカル&ギターのMinami(Ken Band、元KEMURI)、ベース&コーラスのTsuyoshi(元Wrong Scale、元Ivory7Chords)、ドラムス・Utchie(Egg Brain)は、少々緊張の面持ちながら冒頭から疾走感とダイナミズム溢れるPOP PUNKで快走。さすがにまだ音源も世に出ていない段階なので即座にフロア熱狂!となるわけではないけれど、BBQ CHICKENS目当てのお客さんの耳目を一気に惹きつけてみせる。フロント2人はインパクト大なフライングVのギター&ベースをかき鳴らしながら(Tsuyoshi曰く、地味な見た目を補うカモフラ効果があるそう・笑)、続けて「I Do」などアルバム『New Neighbors』収録ナンバーを威勢よく投下。この「I Do」はドライヴ感に満ちたリフとキャッチーでPOPなサビを持つ強力ナンバーで、フロアには思わず腕を突き上げるキッズの姿も。否応なしに心身を刺激する、西海岸の日差しと開放感を内包したアンサンブルは本当に爽快で、この理屈抜きのPOPでロッケンローなヴァイブスこそMinamiが求めていたものなのだろう。完全燃焼を叫ぶようなパンクロックは数あれど、ここまで爽快値の高いものは2013年の音楽シーンにあって稀有だと思った次第。
Photo by Yuji Honda
MCでは「やっとBBQ CHICKENS見られると思ってた人、ゴメンね! 大阪、名古屋と飛び入りさせてもらって、今日はいちばん会場がデカくて若干ビビってます…。こんな大勢の前でやんの、最近で最後かもしれないし」とムダに謙遜するMinamiに、「ヤっちゃいなよー!」とお客さん(BBQファンはとにかくガヤが凄い・笑)。Minamiも「俺は知ってる……みんなこういうPOPなやつ好きでしょ!?」と呼びかければ湧き上がる賛同の大歓声! その勢いのまま「Lie To Me」になだれ込み、みんな公開中のPVを聴きこんでいたのか、熱狂値の上昇曲線は一気に昂ぶり、フロアのそこここでガッツポーズが突き上がって最高潮のもとライブはフィニッシュ。わずか4曲ながらember流POP PUNKの即効性とクオリティをまざまざと見せつけた快演だったと思う(もっと長いセットで、バラード調の名曲「An Angel To Me」なども聴いてみたいなぁ)。年明け1月25日から始まるレコ発ツアーに期待大!
Text by 奥村明裕