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SLANG 7th album Devastation In The Void 2014.08.06 In Stores!!

SLANG 7th album Devastation In The Void JKT画像

SLANG 7th album “Devastation In The Void” 2014.08.06 In Stores!! Code: PZCA-66 / Price: 2,190yen (without tax)

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Track // 01. Scum / 02. Apocalypse Now / 03. Forever And Ever / 04. 亡骸の丘 / 05. Dystopia / 06. Death Of Democracy / 07. Reason Of Brutality / 08. Vicious'Nuclear Fuel'Cycle / 09. The End Of The Nuclear Era / 10. Cursed Dawn / 11. 162 Graves

  • Tower Records
  • HMV
  • amazon
  • disk union

SLANG 'Devastation in the void Tour'

08/09(土) 札幌 KLUB COUNTER ACTION*

w/ YUKIGUNI / BAGNAG

Open 19:00 / Start 19:30
Adv. 1,500yen / Door. 2,000yen(D別)
Ticket:7/5(sat) on Sale at KLUB COUNTER ACTION(メール予約&店頭)
Info: 011-222-1413 [KLUB COUNTER ACTION (17:00~24:00)]

08/31(日) 茨城・取手 Dandelion Cafe

"ワンマン"

Open 18:00 / Start 18:30
Adv. 3,000yen (定員50)
Info:0297-73-7950(Dandelion Cafe)

  • 11/09(日) 札幌 KLUB COUNTER ACTION
  • 11/13(木) 大阪 Pangea*
  • 11/14(金) 名古屋 Red Dragon*
  • 11/16(日) 新宿 ANTI KNOCK*
  • 11/18(火) 仙台 BIRDLAND*
  • 11/30(日) 那覇市 OUT PUT
  • 12/01(月) 那覇市 OUT PUT

(*)YUKIGUNI Galaxy in a cell -独房の惑星- ダブルレコ発GIG

「SLANG / Devastation in the void」CD発売記念!
dues新宿/渋谷パンク・ヘヴィメタル館ライブイベント開催決定!!

  • 08/27(水) dues新宿
    OPEN 20:30 START 21:00
  • 08/29(金) 渋谷パンク・ヘヴィメタル館
    START 21:30予定
■入場方法
  • 新宿パンクマーケットにて対象商品をお買上げの方に先着でdues新宿イベント参加券を差し上げます。
  • 渋谷パンク・ヘヴィメタル館にて対象商品をお買上げの方に先着で渋谷パンク・ヘヴィメタル館イベント参加券を差し上げます。
  • オンラインショップにて対象商品をお買い上げの方に先着でイベント参加券を差し上げます。購入時にご希望の開催場所のチケットをお選びください。

※参加券記載の開催場所でのイベントにのみご参加いただけます。
※定員に達し次第、イベント参加券の配布を締め切らせていただきますので、ご了承ください。

■対象商品
8/6発売「SLANG / Devastation in the void」(PZCA-66) 2,365yen(税込)
※対象商品が品切れの場合、ご希望の商品をご購入いただけない場合があります。
■対象店舗
diskunion新宿パンクマーケット
diskunion渋谷パンク・へヴィメタル館
diskunionオンラインショップ
■ご注意
※会場はいずれも禁煙となります。
※許可された場合以外は、会場内に録音・録画・複写に使用する機材及び酒類・危険物の持ちこみは固くお断りします。
※危険行為は禁止になります。万一の怪我などの責任は負いかねますので予めご了承下さい。
※ロッカーなどは御座いません。貴重品の管理は自己責任にてお願い申し上げます。
※会場内で係員の指示及び注意事項に従わずに生じた事故については、主催者は一切責任を負いません。

SLANG [Devastation In The Void] Release Interview

Vol.03 期待はしない、押し付けない、だから覚悟して見ろ

矛盾があることもわかっていて、あえて極論を投げつけた

-- 素朴な疑問なんですけど、まずは曲があって、それを聴いてから歌詞を決めるわけですよね。

「うん。聴きながら書く。あとは歌詞のストックの中から、なんとなくのリズムで合わせて、それを足したり削ったりすることもあるし。あと、最初の一行目をポンと思いつくこともあるし。まずはとにかく聴くんですよね。完全に暗記するまで聴くところから始める」

-- たとえば3曲目は、ロックンロールやハードロックがベースにあるし、オケだけ聴けばけっこうポップとも言えますよね。たぶんノリノリの歌詞が乗っても成り立つ曲で。

「そうですね」

-- そこでイスラエルの話、ガザ地区の紛争が自然とテーマに出てくるのは、KOさんにとって自然なんですか。

「うん……そういうことしか考えてないんじゃないですか(笑)? 普段もそうだもんね。友達のバーとかに飲みに行って、ムキになって『ISIS(イラクとシリアのイスラム国)がさぁ、サウジアラビアがさぁ!』とか言っても、みんな『うん……うん』ぐらいで、マスターのほうが困ってるみたいな(笑)。まぁそうだよね、来ていきなりテロリストの話をしだすんだから(笑)」

-- もういいや、って思うことは一回もないですか。俺には関係ねぇし、みたいな気分になること。

「いや、それがない。たぶんその切り替えができないから、けっこう参ってくるの。もちろん丸くはなったと思うけどね。ちゃんと話すようになったもん。とりあえず、その人の意見はちゃんと聞く。相手がちゃんと話せるぶんにはね」

-- ネットだと、ちゃんと話せない、話にもならないことがありますよね。たとえば放射能の被害について訴えると「放射脳だ、出ました陰謀論!」とか揶揄する人たちが絶対に出てくる。それについては?

「……バカなんじゃないかなぁって。それぐらいしか思わない(笑)。だって、そういうタイプって完全ブーメラン野郎だもん。チェルノブイリのデータなんかたくさんあるわけで、そこで医療従事した人も支援者も日本には多いから。WHOのデータとか、もちろんどれを見てもバラつきはあるんだけど、あそこまで大きな事故だと正確な数字なんて出せるわけがないじゃない。被曝してなくても、黙ってても病気になる人はいるんだし。ただ、そういうことを見もしないで頭から否定してる奴らには、何言っても無駄……っていうかブッ飛ばすくらいしか方法ねぇんじゃないかと思ってる(笑)。だいたいグダグダ言ってる奴らって、一発どつけば『あぁ、すいません』だから(笑)」

-- はははは。KOさんらしい。

「で、そうじゃない奴だったら、ちゃんと議論もできると思うの」

-- KOさんは、発言と表現を分けていますよね。たとえば「原発の是非ついてもいろんな考え方があるよね」っていう議論をここですることはできる。でも歌にするなら「即時廃炉!」と叫ぶ。そこは意識的にやっているんですか。

「一時期はわざとそうやってた。その極論を言った先に矛盾があることもわかったうえで、あえて極論を投げかける。そうやってたけど、今は、まぁ話してもいいよ、とは思ってるかな。ただ、話してもいいけど、話になんないからね。霞ヶ関政策総研の奴ですら逃げたもん。国防とか安全対策で言うなら、こんな手だってあんな手だってあるわけで、なんでその試算を出さないのか。その先を言ってみろって言うと誰も答えられない。じゃあ俺は『この足りねぇ頭で言わせてもらうけど、即時廃炉でいいじゃん?』って言うわけ。お前らが金儲けすることをちょっと我慢すればいいじゃん、と」

議論もするし、本当なら納得する。でも嘘じゃん。だから怒る

「でね、俺が言ってるのは、即時廃炉じゃなくて、即時廃炉決定をしろってことかな。今すぐ転換しろって言うんじゃなくて、今ここで決定して、日本はこういうふうに向かって行くっていうプランを出そうと。そういう意味で俺は即時廃炉支持なんだけど、でも日本がウランをどれだけ抱えてるのかは非公開だし、ほんとのことは国民にはわかんないでしょ。本当に必要だったら仕方ないっていう意見もわかる。2011年はさ、一斉停電とかやってて、本当に足りませんって言ってたじゃん。あれが嘘だったから俺は怒るんだけど、もしあれが事実だったら、それはしょうがないと思う。実際ここに燃料があるんだから、使えるものは使おうっていう……池田信夫論も理解できるのね。あの人は、原発の新設はありえないけど今あるものは使っていかないと無駄になるっていう、ただのもったいないオヤジだから」

-- ふふふ。もったいないオヤジ(笑)。

「そこまで詰めた話になってくると、俺は池田信夫のもったいない論もよくわかる。もちろん原発なんて何かあったら絶対嫌だから、っていうのが根っこにはあるけど、本当に電気がなくてどうしようもないんだったら納得できる。でも『納得できる数字出してよ』って言っても誰も出してくれない。マスコミは赤字赤字って印象操作する。政府は政府で都合のいい数字しか出さないし、それは結局嘘でしょ? 北海道でも嘘はたくさんあるからね。石狩のGTCCっていう……ガスタービンコンバインドサイクルの火力発電所、着工準備とかずっとしてんの。泊原発の三号機ぶん動かすくらいの電力が作れるらしくて。でもそれは全然テレビで報道されない。北電は北海道の未来の電力不安ばっかり煽ってんの」

-- そうなんですね。

「俺は石狩のGTCCは北海道新幹線のこと考えて作ると思ってんだけどね。一方でオール電化推進CMばんばん打っておいて、一方では 節電をお願いしますってCMも北電はずっとやってきた。原発は24時間フル稼働だから消費の下がる夜間電力をいかに道民に使ってもらうかってアイデアなのはわかるよ。けどさ、北海道新幹線なんかも、もう何十年も計画して来た事だから止めれない部分もあるのはわかるけど、あんな原発事故起こしといてお前らまったくやり方改めるつもりないの?って。北海道の電力消費量とかずっとチェックしてたからほんと思っちゃう。道民はね、節電はすごい進んでると思うんだけど。あと、節電要請CM に便乗した企業の節電営業ね。まぁ、新幹線は見た目カッコいいんだけどなぁ(笑)。新幹線計画を生かすなら他の対策も何とかしろよって思っちゃう。北海道は単純に石狩の他にGTCCもう1カ所作りゃ単純に電力なんか有り余るんだけどね。泊原発なくても石狩だけで充分な試算も出てる。北海道新幹線の使用電力量も石狩に新設されるその新型火力もそう。そういうの隠して電力不足とか言われてもさ、お前ちょっと待てよって話じゃんね。バカにするのもいい加減にしろって思う。だから怒る(笑)」

-- そういうことを徹底的に調べていく作業って、いちミュージシャンとして絶対に必要かと言われれば、そうでもないと思うんですよ。でもKOさんにはそんなふうに分けられない?

「だって、リアルじゃないとハードコアじゃない、っていうのがあるけど、ミュージシャン云々以前に人間だからね。勉強なんか全然好きじゃないんだけど、腹立つから。ほんとに。嘘ついてる奴らも腹立つし、ただ揶揄してくる奴らも嫌い。日本人って根本的に騒ぎが好きじゃないんだよね。ワーワー言うのが嫌い。それがどれだけ神聖なお祭りであろうが、他人がワーッとなってるのを見ると一歩引いて『どいつもこいつもうるせぇな』みたいな。そういう奴って今多いじゃん。反原発を非難してる連中もほとんどそうだと思う。『それを冷静に見ている俺、クール』みたいな。本当は一番バカなんだけどね。何も考えてないわけじゃん。自分の国土が放射能で汚染されてるんだよ? それすら考えてないの? 『お前らみたいな奴らがギャーギャー騒いでも原発なんかなくならない、もっと冷静に、俺みたいに客観的になれよ』とか言ってくる奴は……死ね、って思う」

-- たぶんKOさんにはすごい量の声が届くんでしょう(笑)。

「ほんっとバカじゃねぇのって思う。もう言い飽きたから原発のこととかツイッターで言わなくなったけど、何か言うと「サヨクが!」「反日が!」って言い出す奴ら。反日はてめえだろって思う。我が国の土地があれだけ汚染されて、実際に人が住めなくなってるんだから。あそこに住めるって堂々と言ってんのは田母神俊雄と、田母神に入れ知恵してる変な札幌の大学教授くらいだって」

ただ『ダメじゃん!』なの。俺は、それを書く人

-- 福島第一原発の問題と、ウクライナの過去と、あとはシリアやガザの話。もちろん同じではないですけど、同じようにフラットに見つめて歌詞にできるっていうのは、単純に不思議でもありますね。

「震災前に出したアルバムに入ってる「チェルノブイリの首飾り」って曲なんかもそうだけど……なんだろうね。でも結局そこに向かって行ってる、っていう危機感はあるかもしれない。羊の群れの中には一、そうやって危機を察知する一匹がいるらしいんだけど、俺、そういう勘は昔からいいんだと思う。もちろんね、まさか日本で再び戦争が、っていうのは俺も思うよ? でも、日本は絶対に関係ないっていつまでも言ってるわけにはいかないのね。日本はアメリカに支配されたままだし、そのアメリカの状況はどんどん悪化していくし。そうなった以上、どんなカタチであれ、日本は必ず巻き込まれていくだろうし。そんなニュースって、調べればいくらでもわかるじゃない。ネットつなげばいくらでもアクセスできる。俺が今まで書いてきたもの、言ってきたもの、情報発信してきたものでもいいし。で、今日もどっかでものすごい不条理な出来事はたくさん起こっていて。もちろん、そういう世界のニュースをできる限り調べていくと、ものすごく虚しくなってくるけど」

-- 虚しさっていうのは、今回のタイトルにも表れていますね。ただ怒ってもどうしようもないことを知っている。喚き散らせば世界が変わるなんて全然思っていないんだなって、改めて思わされました。

「あぁ、タイトルね。これは、いつ頃からかある感覚。その、誰かに期待する感覚? それはいつからか捨てちゃったんだよ。自分の中で。たぶん『IMMORTAL〜』に至るまでの何年間かだったと思うんだけど……ナンボそういうことを訴えても、何をしても、もう伝わらねぇもんは伝わらねぇんだなって諦めちゃった。で、じゃあやーめた、じゃなくて、じゃあもういいや、好き勝手に書こう、と思うようになった。別にいいよ、聴くな見るな、みたいな感じ。押し付けることは自分からはしないんだけど、でも開けてみたら『ほら』って言える。だから覚悟して見ろよ、みたいな。そういう感覚になってるんだろうね」

-- その感覚をタイトルにすると「空虚の中の荒廃」になる?

「うん。不条理に対しての無関心っていうか……。さっきの、変化の話、進化と無常の話もそう。黙っていては現状維持もできない。俺は今、日本はすごい激動期だと思っているの。震災以降、自民党政権に戻った時にも思ったけど、実際に憲法改正の話も出てきて。こないだの閣議決定、これ、このままだと本当に通っていくでしょ? まさに激動だよね。集団的自衛権については、みんな『日本がそんなことになるなんて嫌だ!』『戦争巻き込まれたくない!』つって騒いでんのかもしれないけど、それ以前に人として、まず救う人がいることを知らなきゃいけないんじゃないの? と。増税からの社会保障削減とか大嘘も含め、それは国内外いたるところにあるわけで。そういうのだって、これから俺たちみんなが辿る道なのにね。あと、やっぱ政府があの調子だからしょうがないのかもしれないけど、国防に関すること、個別/集団的自衛権のことはロクに調べようともしない人があまりに多い。どこまで日本はアメリカの言いなりにならなきゃならないんだ? 何故この国の大部分はそこにすら気付かないんだ?って、虚しくなっちゃう」

-- 世界だけでなく、日本も荒廃寸前であると。

「実際にガザ地区とかシリアとか、あれこそ物質的な荒廃だよね。破壊されて。デトロイトの町とかも産業的な部分でけっこう荒廃してるのか、FORDのでかいビルが廃墟になって、硝子バンバン割れてたりした。今日もどっかで同じことが起こってる。そこに本来は目を向けて、日本政府として支援したりODAあげたりしていくべきだと思うんだけどね。善人面したことばっか言ってらんないけどさ。ODAが原発輸出国の立地地区のインフラ整備費用に化けるとか、やり方はあるはずで。なのに、誰かと誰かが繋がって、また誰かが儲けてる。もう国民をバカにするにも程があるじゃない? 『全額社会保障に使います』とか3秒でバレる大嘘並べといて、増税はします、社会保障はどんどん削ります、大企業は減税します、日本は借金だらけなので国民はカネよこせ……ってね。そういう投げかけを俺はずっとしてきたつもりなの。真意はあんまり伝わってないと思うんだけど」

-- 伝わってないですか。

「なんか『そういうポリティカルな思いを持って、そういうことをずっと歌ってきてる人……みたいだねぇ』ぐらいで。でも俺が本来歌ってるのはそこ。『世の中を変えろ!』でもないし『みんなでやろう!』とも言ってない。ただ『ダメじゃん!』っていうだけ。『いいのかよ?』ってね」

-- あぁ。現状打破とか世界平和とか、ユニティというスローガンもいらない。とにかく「ダメじゃん!」を知らせたい、という。

「うん。たぶん毎回これ言ってるけど、そこから先に俺、あんまり期待はしてなくて。いかに書くか、っていうことだけ。現実があって、俺なりに見てるドラマがあって、それを描写する。それだけを続けてる、そういうことを書く人なんだなって自分では思ってるかな」

Interview by 石井恵梨子